登場人物
主人公と、その周囲の仲間たち

主人公と、その周辺

ギャメル
Gamels
"GharMelsh"
物語の主人公。
正確な生年月日は不詳であるが、物語登場当時の推定年齢は20歳前後。
9フィート(270cm)もの長身を有する、堂々たる有角人。
漆黒の肌、輝く金髪、竜のごとき金色の瞳に、額に屹立する三本の角……と、かなり異形を放つ姿かたちであるが、なかなかの美丈夫。
赤子の時、故郷ミランダ村の浜辺に、首のない女の屍と共に打ち上げられていたところを村長ジャムハの長女シャロンに拾われた。そのままジャムハの養子となったが、そのような尋常でない生まれ故、名を付けられることがなかったため、「名なし」を意味する言葉「ギャメル」が、そのまま通り名となっている。
カルナテルンで剣闘士として勇名を馳せ、その武勇を買われて傭兵部隊の隊長に任命された。
剛勇無双な男ではあるが、草花をいたわって避けて歩くなど、細やかな一面も有している。
1・2・3巻

アリエス
Aries
ギャメルと同郷のトリテア娘。ミランダ村の村長ジャムハの娘で、シャロンの実妹。年齢はギャメルより一つ年下。
身の丈が7フィートを越える(220cm)もある大柄な女傑で、一途にギャメルを慕っている。
ルキタニアの血を引いており、燃えるような真紅の髪をしているが、その性格もまた、まさに火の玉のような直情径行型の熱血娘で、しょっちゅうトラブルを起こしてギャメルを悩ませる。
いつも愛用の大斧を振り回しているので、「マサカリ姉さん」の異名がある。
ギャメルのことを「兄貴」と呼ぶのが口癖。
1・2・3巻

シャロン
Charron
"Sharron"
ジャムハの娘で、アリエスの実姉。ギャメルやモーレの義姉。
竜王フォロスに仕える巫女(妻)で、竜王との間に一子ザルガ・フォロスをもうけている。
実年齢は25歳くらいなのだが、ときおり「時の狭間の国」に出かけたりしているので、魔法の修行は既に数百年分を積み重ねている。今どき珍しい「付与魔法」の達人。
アリエス同様、母方にルキタニアの血を引いているが、外見的には、ごく普通のリュガス系女性である。身の丈の方もごく一般的で、5.8フィート(174cm)ほど。
金髪碧眼の、蠱惑(こわく)的な美女。
1巻

モーレ
Molais
一本角タイプ有角人の若者。
ミランダ村長ジャムハの養子で、ギャメルやアリエスとは義兄弟である。
常人にはとても引けぬ大弓を使いこなし、狙った獲物は決して外さない。
ギャメルほどではないが、かなりのノッポで、アリエスより1インチほど上背がある。(222cm)
ギャメル、シャロン、アリエスらと共に、「ミランダ四人衆」の一人に数えられる若武者。
1・3巻

シャクシャイン
Schak Schein
ミランダ村の武人。
あまり角が大きくないが、れっきとした有角人。胸まで垂れた立派な“ひげ”を蓄えている。
アテルイと二人で行動することが多いが、多少でこぼこコンビの感もある。
長刀を手にすれば向かうところ敵なしの、一騎当千の強者である。
1・3巻

アテルイ
Aterui
ミランダ村の武人。
立派な金髪に隠れてしまっているので、一見無角人風であるが、実は有角人。
シャクシャインと仲が良く、いつも二人で行動することが多い。
槍を使わせたら並ぶ者はいない勇士なのが、やたら女好きなのが玉に瑕。
うぶなモーレを良くからかっている。
1・3巻

傭兵部隊の仲間たち

アギト
Agito
ギャメルの元で傭兵部隊の副将を務める、西トリテア北部(?)出身の荒くれ。
ある事情により、角を失ってしまってはいるが、れっきとした有角人。年齢は三十代らしいが、詳細は不明。
登場当時はいたく凶猛な顔つきをしていたが、だんだんと丸くなり始めている。えらく暗い過去があったようだが、根はさほどの悪党でもなかったらしい。
「鬼」の副将として、部下たちからはやや疎まれているようだ。
2・3巻

リサ
Lisa
山賊の頭目の娘で、リュガス人。
剣闘士だった兄をコロシアムでギャメルに討たれたことを根に持ち、幾度もつけ狙うが、ことごとく撃退され、ついには囚われの身となる。後に釈放されると、そのまま女傭兵となり、名を変えてギャメルの配下となった。
兄トニオの親友であったアギトとは、以前からの知り合い。
1・2・3巻

ヴァルガ
Valgha
リュガス山賊の頭目で、リサの父親。
大悪党らしいのだが、どことなく「昔かたぎの任侠の大親分」という雰囲気のある人物。
娘のリサのことが気になって仕方がないようだ。
3巻

メゴッシ
Megossi Mardock
マウア貴族。
5フィート強ほどの身の丈しかなく、おまけに自他共に認める、“並ぶ者無き”ぶ男。しかし頭脳の方は古今に比類無き逸材で、知嚢アクバルをして警戒させるほど。命を狙われていると悟った彼は、ギャメルの元に身を投じ、その軍師となって最前線へと「脱出」した。
前宰相ウガリテ・マードックの長男であるが、父親とは不仲。
2・3巻

セルパン
Serpent
ギャメル麾下の傭兵部隊の一員で、斬り込み隊長を務める有角人の百人長。
同僚のレザールとは義兄弟の中で、とても仲がよく、コンビを組ませれば素晴らしい働きを見せる。
荒くれぞろいの傭兵たちの中では珍しく、沈思黙考型の礼儀正しい男。
2・3巻

レザール
Lezard
傭兵部隊の一員で、斬り込み隊長を務める有角人百人長のひとり。
セルパンとのコンビで、無類の強さを発揮する……のだが、今のところまだあまり見せ場がないようだ。
豪放磊落な性格で、義兄のセルパンとはまったく対照的なタイプである。
2・3巻


アジジ
Agigi
華の都カルナテルンで武具屋を営む名工。
腕前は帝国一との評判だが、気難しい「おやじ」で、気に入った相手にしか品を売らないので有名。
始めはかなり偏見を持ってギャメルを見ていたが、あることをきっかけに気に入ってしまうや、手のひらを返したように親切になり、秘蔵の逸品を持ち出してきた。
1巻

ポワン
Poin
アジジの店に居着いている黒猫。
一見、ごく当たり前の猫のようだが……???
1巻

 

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